2021/9/10

存続・新設・廃業事業所数の推移(2009-2016)

結果の概要

総務省統計局「経済センサス」のデータをもとに、老人福祉・介護事業における民営事業所の存続・新設・廃業数の推移を調査した。
2009年から2016年に亘る4回の調査において、民営事業所の総数は約1.7倍に増加する一方、廃業事業所数はそれを上回るペースで増加していることがわかった。

 

調査概要

  • 調査名:存続・新設・廃業事業所数の推移(2009-2016)
  • 出典:総務省統計局「経済センサス 基礎調査」(2009年、2014年)
    総務省統計局「経済センサス 活動調査」(2012年、2016年)

なお、以下における用語の定義を示す(総務省統計局の示す定義の表現を一部改めている)。

  • 存続事業所:各回の調査時点に存在した事業所のうち、前回の調査時点にも存在した事業所をいう。
  • 新設事業所:各回の調査時点に存在した事業所(休業中の事業所を除く)のうち、前回調査で把握されていなかった事業所をいう。ただし、他の場所から移転して現在の場所に新設された事業所を含む場合がある。
  • 廃業事業所:各回調査時点では存在せず、前回調査で調査した事業所をいう。ただし、他の場所へ移転した事業所や経営組織の変更を行った事業所が含まれている。

 

調査詳細

1. 老人福祉・介護事業における民営事業所の総数について見ると、単調に増加しており、2009年調査では約6万事業所、2016年では約10万事業所と、7年間で約1.7倍に増加していることがわかった。

 

2. 各回の調査において算出されている新設民営事業所数を調査のインターバルの年数で除して民営事業所の年平均新設数を算定した。各回の変動が大きく、また同一の調査方法による調査回数が少ないため、一定の傾向を読み取ることは難しい。

 

3. 各回の調査において算出されている廃業民営事業所数を調査のインターバルの年数で除して民営事業所の年平均廃業数を算定した。2010年推計値で約2千事業所、2016年推計値で約7千事業所と、民営事業所総数の増加率を大幅に上回る6年間で約3.5倍というペースで、単調増加していることがわかった。

 

4. 参考値として、1.のグラフを新設・存続・廃業に分解した図を示す。ただし、廃業民営事業所は、各回において存在しないものであるため、負の値として表示した。回を増すごとに全体のボリュームが大きくなっていることが読み取れる。

 

研究員

安齋 耀太

研究員

安齋 耀太

2021年、(株)エス・エム・エスに入社。介護事業者向け事業の経営企画に携わりながら、高齢社会に関する統計調査の設計・実行・分析・発信に従事。東京大学大学院博士課程 単位取得後満期退学。日本学術振興会 特別研究員(DC1)、Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg 客員研究員、神奈川工科大学および神奈川社会福祉専門学校 非常勤講師を歴任。社会調査士。

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