結果の概要

今回、高齢社会ラボでは、ケアマネジャーの状況を都道府県別に調査しました。
ケアマネジャー常勤換算従事者数1人あたりの月間利用者数を都道府県別に見たところ、平均は26.47人であり、30人を超えている都道府県は富山県(30.87人)のみであることから、どの都道府県においてもケアマネジャーの収入が非常に厳しい水準であることが伺えました。

 

調査概要

  • 調査名:都道府県別・ケアマネジャーの統計(2022年4月実施)
  • 出典:厚生労働省『介護サービス施設・事業所調査』(2020年)詳細票3-15, 7-11, 8-14

 

調査詳細

1. ケアマネジャーの常勤換算従事者数を都道府県別に見たところ、多い順では大阪府(第1位、9,924人)、東京都(第2位、8,893人)、神奈川県(第3位、5,879人)、千葉県(第4位、5,443人)、愛知県(第5位、5,176人)であり、少ない順では鳥取県(第1位、412人)、高知県(第2位、591人)、福井県(第3位、674人)、山梨県(第4位、723人)、徳島県(第5位、747人)だった。

2. 居宅介護支援の事業所数を都道府県別に見たところ、多い順では大阪府(第1位、3,672件)、東京都(第2位、3,264件)、神奈川県(第3位、2,394件)、千葉県(第4位、1,903件)、埼玉県(第5位、1,830件)であり、少ない順では、鳥取県(第1位、159件)、佐賀県(第2位、242件)、福井県(第3位、250件)、高知県(第4位、254件)、島根県(第5位、270件)だった。

3. 居宅介護支援の月間利用者数を都道府県別に見たところ、多い順では東京都(第1位、247,629人)、大阪府(第2位、244,690人)、神奈川県(第3位、168,965人)、千葉県(第4位、146,187人)、埼玉県(第5位、139,391人)であり、少ない順では鳥取県(第1位、11,442人)、高知県(第2位、16,474人)、佐賀県(第3位、17,914人)、福井県(第4位、18,061人)、島根県(第5位、18,965人)だった。

4. 居宅介護支援1事業所あたりのケアマネジャーの常勤換算従事者数を都道府県別に見たところ、平均は2.66人であり、最も多いのは京都府(3.26人)、最も少ないのは和歌山県(2.20人)だった。

5. ケアマネジャー常勤換算従事者数1人あたりの月間利用者数を都道府県別に見たところ、平均は26.47人であり、最も多いのは富山県(30.87人)、最も少ないのは長崎県(23.37人)だった。

研究員

安齋 耀太

研究員

安齋 耀太

東京大学大学院博士課程 単位取得後満期退学。日本学術振興会 特別研究員(DC1)、Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg 客員研究員、神奈川工科大学および神奈川社会福祉専門学校 非常勤講師を歴任。2021年、(株)エス・エム・エスに入社。介護事業者向け事業の経営企画に携わりながら、高齢社会に関する統計調査の設計・実行・分析・発信に従事。社会調査士。

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