結果の概要

2021年4月の報酬改定において、LIFE(科学的介護情報システム)の活用等が要件として含まれる加算(以下、「LIFE関連加算」)が創設された。今回、どの程度の通所介護・地域密着型通所介護事業所が、2021年5月の保険請求において、2021年4月提供分サービスに対してLIFE関連加算を請求したのかを調査した。分析の結果、請求事業所割合は加算項目によって非常に大きなばらつきがあること、特に請求の割合の高かった加算項目は「科学的介護推進体制加算」(37.1%)であることがわかった。

調査概要

調査名:LIFE関連加算の請求状況(通所介護、2021年4月)
調査対象:カイポケのデータベースより抽出
抽出条件:【分子】カイポケ会員のデータから、①サービス種別が通所介護または地域密着型通所介護である事業所のうち、②サービス提供月が2021年4月であり、これについて③2021年5月に保険請求を行っているものを算出。/【分母】2021年5月1日時点でのカイポケ会員のうちサービス種別が通所介護または地域密着型通所介護であるものを算出。

 

調査詳細

通所介護事業所および地域密着型通所介護事業所の2021年5月請求(サービス提供月が2021年4月であるものに限る)におけるLIFE関連加算の請求状況をみると、4割弱の事業所が「科学的介護推進体制加算」の請求を行っていることがわかった。これに、「個別機能訓練加算Ⅱ」(15.5%)、「口腔機能向上加算Ⅱ」(3.8%)と続いた。

研究員

安齋 耀太

研究員

安齋 耀太

東京大学大学院博士課程 単位取得後満期退学。日本学術振興会 特別研究員(DC1)、Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg 客員研究員、神奈川工科大学および神奈川社会福祉専門学校 非常勤講師を歴任。2021年、(株)エス・エム・エスに入社。介護事業者向け事業の経営企画に携わりながら、高齢社会に関する統計調査の設計・実行・分析・発信に従事。社会調査士。

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