結果の概要

厚生労働省「介護保険事業状況報告」をもとに、サービス種別ごとの介護給付費及びその割合の推移を調査した。
介護給付費は全体として増加傾向にあったが、内訳を見るとサービス種別ごとに異なる傾向が見られた。顕著な変化としては、地域密着型(介護予防)サービスが年平均13%の増加傾向を示していた。

 

調査概要

  • 調査名:サービス種別ごとの介護給付費の推移(2014-2018)
  • 出典:厚生労働省「介護保険事業状況報告」(2014-2018年)

 

調査詳細

1. サービス種別(大分類)ごとの給付費の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 総額は、10兆円弱の水準で、増加傾向にある。(年平均増加率:約2%)
  • 居宅(介護予防)サービスは、5兆円弱の水準で、横這いもしくは微減の傾向にある。
  • 地域密着型(介護予防)サービスは、1兆円前後の水準で、増加傾向にある。(年平均増加率:約13%)
  • 施設サービスは、3兆円弱の水準で、増加傾向にある。(年平均増加率:約1%)

 

2. サービス種別(大分類)ごとの給付費の割合の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 全体に占める居宅(介護予防)サービスの割合は、50%前後の水準で、下降傾向にある。(4年間で4.7%下降)
  • 全体に占める地域密着型(介護予防)サービスの割合は、15%前後の水準で、上昇傾向にある。(4年間で5.7%上昇)
  • 全体に占める施設サービスの割合は、約1/3の水準で、ほぼ横這いである。

 

3. 居宅(介護予防)サービスのサービス種別ごとの給付費の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 訪問サービスは、1兆円強の水準で、ほぼ横這いである。
  • 通所サービスは、一部が地域密着型サービスになった2016年以降、約1.5兆円の水準で、微減の傾向にある。

 

4. 居宅(介護予防)サービスのサービス種別ごとの給付費の割合の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 居宅(介護予防)サービス全体に占める訪問サービスの割合は、30%弱の水準で、上昇傾向にある。(4年間で2.4%上昇)
  • 居宅(介護予防)サービス全体に占める通所サービスの割合は、1/3強の水準で、下降傾向にある。(4年間で6.2%上昇)

 

5. 施設サービスのサービス種別ごとの給付費の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 介護老人福祉施設は、1.5兆円前後の水準で、増加傾向にある。(年平均増加率:約3%)
  • 介護老人保健施設は、1兆円強の水準で、増加傾向にある。(年平均増加率:約1%)

 

6. 施設サービスのサービス種別ごとの給付費の割合の推移を見ると以下のことが読み取れた。

  • 施設サービス全体に占める介護老人福祉施設の割合は、50%強の水準で、上昇傾向にある。(4年間で3.3%上昇)
  • 施設サービス全体に占める介護老人保健施設の割合は、40%弱の水準で、ほぼ横這いである。

 

7. 参考のため、サービス種別ごとの給付費及び給付費の割合の推移を示す。

 

 

研究員

安齋 耀太

研究員

安齋 耀太

東京大学大学院博士課程 単位取得後満期退学。日本学術振興会 特別研究員(DC1)、Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg 客員研究員、神奈川工科大学および神奈川社会福祉専門学校 非常勤講師を歴任。2021年、(株)エス・エム・エスに入社。介護事業者向け事業の経営企画に携わりながら、高齢社会に関する統計調査の設計・実行・分析・発信に従事。社会調査士。

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