都道府県別・施設サービスの常勤換算従事者数
高齢社会ラボでは、以前「都道府県別・居宅サービスの推計従事者数」と「(続)都道府県別・居宅サービスの推計従事者数」の記事を公開しました。今回は、施設サービスに焦点を当てて、都道府県別の常勤換算従事者数を見ていこうと思います。
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先月、「介護サービス事業所の事業規模別給与費額と給与比率(在宅サービス編)」と題した記事を公開しました。今月はその施設サービス編となります。
最も望ましい状態は、事業規模の拡大につれて、常勤換算1人当たり給与費は増加し、給与比率は低下している状態です。介護老人福祉施設・介護老人保健施設はこの状態にあることがわかりました。他方で、介護療養型医療施設・介護医療院はこの状態にあるとは言えないことがわかりました。
1. 介護老人福祉施設の定員規模別の常勤換算1人あたり給与費と給与比率を見たところ、定員が増えるにつれて、常勤換算1人あたり給与費は増加し、給与比率は低下する傾向が見られた。
2. 介護老人保健施設の定員規模別の常勤換算1人あたり給与費と給与比率を見たところ、定員が増えるにつれて、常勤換算1人あたり給与費は増加し、給与比率は僅かに低下する傾向が見られた。
3. 介護療養型医療施設の定員規模別の常勤換算1人あたり給与費と給与比率を見たところ、定員が増えるにつれて、常勤換算1人あたり給与費は僅かに増加し、給与比率は上昇する傾向が見られた。
4. 介護医療院の定員規模別の常勤換算1人あたり給与費と給与比率を見たところ、定員が増えるにつれて、常勤換算1人あたり給与費は増加するが、給与比率はほぼ横這いになる傾向が見られた。
研究員
東京大学大学院博士課程 単位取得後満期退学。日本学術振興会 特別研究員(DC1)、Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg 客員研究員、神奈川工科大学および神奈川社会福祉専門学校 非常勤講師を歴任。2021年、(株)エス・エム・エスに入社。介護事業者向け事業の経営企画に携わりながら、高齢社会に関する統計調査の設計・実行・分析・発信に従事。社会調査士。